映画《セブンティーン・アゲイン》ネタバレ感想:あの頃に戻れるものなら戻りたい

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作品情報

原題:17 Again
公開年:2009年
製作国:アメリカ
上映時間:102分
ジャンル:コメディ
監督:バー・スティアーズ
評価:83

主要キャスト

マイク・オドネル《10代》(ザック・エフロン)

17歳のマイク。若返った時はネッドの息子として高校に転入する。

マイク・オドネル《30代》(マシュー・ペリー)

30代のマイク。「結婚しなければバラ色の人生だった」が口癖の冴えない中年男。
妻のスカーレットと離婚調停中。マイクは離婚したくないが離婚成立の日が近づいている。
現在、高校からの友達ネッドの家に居候中。

スカーレット・オドネル(レスリー・マン)

マイクの妻。マイクと離婚してガーデニングの仕事で自立したいと願っている。

ネッド・ゴールド(トーマス・レノン)

マイクの高校からの友達。
マイクの事を知っている唯一の人物。
違法ダウンロード防止ソフトの開発者で金持ち。
エルフ語も話せる。

マギー・オドネル(ミシェル・トラクテンバーグ)

マイクの娘。オドネル家の長女。
高校生のマギーは反抗期中。バスケットボール部のリーダー、スタンと付き合っている。

アレックス・オドネル(スターリング・ナイト)

マイクの息子。マギーの弟。
マギーの彼氏スタンにいじめられている。
チアーリーダー部のリーダー、ニコールに片想い。

ジェイン・マスターソン校長(メロラ・ハーディン)

才色兼備な高校の校長先生。
ネッドに一目ぼれされ、猛アタックされる。

スタン(ハンター・パリッシュ)

マギーの彼氏。
いつでもどこでもマギーといちゃつく。

あらすじ

30代のマイクは妻に愛想をつかされ家を追い出され高校からの親友ネッドの家に居候中。
妻のスカーレットとは現在離婚調停中。しかも二人の高校生の子供たちにも無視される始末。
唯一の望みだった仕事での昇進が見送られ、上司に反発して解雇。
全てがうまくいかないマイクだったが、ある日自分の母校を訪ねたとき不思議な用務員の老人と出会う。そして降りしきる雨の中再び出会った老人の跡を追ううちに自分が17歳の高校生の姿になっていた。もう一度人生をやり直そうとするが・・・

マイク(30代)とスカーレット

高校生の時にバスケの道を捨てて、妊娠したスカーレットを選択したことをいつも悔やんでいるマイク。こんな後悔とも愚痴ともいえることを始終聞かされていればスカーレットも嫌気がさして離婚に発展するのは当然だろう。

なんでも途中で放り投げてしまうマイク。高校の時のバスケットボール選手を諦めたときからの心癖になってしまったようだ。

しかも、スカーレットに対して彼女が妊娠して結婚したから自分の今のこの状況があるという言葉は最低だ。マイクが彼女と赤ん坊を選んだのだろうに。マイクが選択したことをスカーレットのせいにするどうしようもないダメ中年男。

家庭でも仕事でもうまくいかないのは、スカーレットと結婚したことのせいにして自分のせいではないようなふりをしている。過去の栄光にばかりすがって、現在と将来に全く目を向けない。いくら過去ばかり振り返っていても未来は決して変わらないのに。未来を切り開いていくには、今の現実を直視して、自分にとって何が一番大切なのかを見極めること。そして、その一番大切なことを決して手放さない事。それにはどうしたらいいか考えること。

マイク(10代)とスカーレット

高校生になった夫を見てスカーレットは不思議がる。
あまりにも昔のマイクに似ているから。
スカーレットの心情も複雑だ。いつも「君と結婚しなければバラ色に人生が待っていた」と毎日言われ続ければ、離婚したくもなるだろう。しかし、マイクを愛していたは事実だし、今でも心のどこかでマイクを愛している自分がいる。
そこへ、昔の夫とそっくりな青年が現れれば、スカーレットも昔を思い出し、心が揺れるというものだ。

一方マイクは、今まで知らなかったスカーレットの一面を見ることになる。いつも身近にいて彼女がガーデニングの仕事がしたいことを全く知らなかった。この時、自分がどれほひどい夫だったかを自覚することになる。

最後の離婚調停裁判で、10代のマイクが30代のマイクからの手紙を代読したシーンは感動した。しかも、書かれてある手紙を読んだのではなく、スカーレットへ今の自分の本心を伝えたのだ。

この手紙(実際はマイクの本心だが)はストレートにスカーレットの心に届いた。そしてマイクの気持ちを知って、今すぐ離婚することは思いとどまったのだ。

そして、マイクが置いていった手紙に書かれていたのは、裁判所の住所のみ。ますます疑念が膨らむスカーレット。

マイク(10代)と子供たち

なれなれしい転校生のマイクにとまどうマギーとアレクス。しかし次第に見た目とは裏腹なしっかりした大人の言動に時にはウザがれ、時には説得力をもって心に響いてくる。

それも当然、外見は高校生だが中身は大人のマイクは気持ちに余裕がある。周りは息子と同じガキばかりだし、何をやってもたいてい大目に見てくれる。会社のように出世競争や営業成績に疲れることもない。

アレックスのレギュラー試合で、最後にマイクが絶好のパスを出しそれをアレックスが見事にスリーポイントを決めて勝利を勝ち取る。アレックスは周囲のヤジや騒音をものともせず見事に決めてた。それもマイクの特訓のおかげだ。おもちゃのラッパを鳴らして、周囲の雑音を気にせずシュートを決める練習を続けてきたからだ。

一つ疑問なのは、アレックスが姉の彼氏スタンにいじめられていたこと。普通、自分の彼女の弟をいじめないだろに。

ネッドとマスターソン校長

マイクとその家族たちの騒動でも面白に、この二人が加わってさらに面白さが2倍にも3倍にもなった。

10代のマイクが高校に転入すつとき、父親として面接にきたネッドはマスターソン校長に一目ぼれ。この出会いがあれほど進展するとは想像だにしなかった。

執拗なネッドのアプローチに、ネッドと付き合うことはあり得ないと言い切るマスターソン校長。しかもネッドは保護者なのだ。

しかし、執拗に攻めてくるネッドに校長も次第の根負けしてくる。

しかし、ネッドの一目惚れのエネルギーがこれほど持続すると絶対無理と思われていたマスターソン校長の心も変化してしまった。しかも、以外にも「ロード・オブ・ザ・リング」のファンである二人がエルフ語で会話している。意外な共通点があったものだ。

ラスト

スカーレットだけはわかった。10代のマイクが夫だったことを。そして、今の彼ならこれから共にやり直せるということも。

そして、マイクは母校のバスケットボールの監督に就任した。ほんの短い間でも今の高校生の気持ちが分かったマイクはいい監督になれるだろう。

まとめ

心は大人のまま昔の自分に戻れるとしたら、と妄想してしまうときがある。
勉強も、スポーツも余裕でできてしまうし、精神年齢が親と同じくらいだから誰よりも優位にたってしまう。
しかも、先生でさえも年下の可能性がある。

あの時ああしておけばよかった、こっちの道を選んでおけばもっと違った今があっただろうにといろいろ考えてしまうが、過去は変えられないのが現実で、今からの選択で最善の未来になるように選んでいくしかない。

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