映画《アデライン、100年目の恋》ネタバレ感想:年老いない美女アデラインの人生

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作品情報

原題:The Age of Adaline
公開年:2015
製作国:アメリカ
上映時間:112分
ジャンル:恋愛ファンタジー
監督:リー・トランド・クリーガー
評価:80

主要キャスト

アデライン・ボウマン/ジェニー・ラーソン(ブレイク・ライヴリー )
 29歳で老化が止まった女性。

エリス・ジョーンズ(ミキール・ハースマン)
 ジェニー(アデライン)に一目ぼれし、互いに恋に落ちた青年。

ウィリアム・ジョーンズ(ハリソン・フォード) (若年期:アンソニー・イングルバー)
 エリスの父親。天文学者。過去にアデラインと愛し合ったことがある

フレミング・プレスコット(エレン・バースティン)
 アデライン(ジェニー)のひとり娘。

キャシー・ジョーンズ(キャシー・ベイカー)
 エリスの母親。

キッキ・ジョーンズ(アマンダ・クルー)
 エリスの妹。

人生が止まった美女アデライン

世の中の女性の永遠の願望、それをアデラインは持っている。29歳の若さと美貌を保ったまま、すでに100年生きている。

周囲の友人や、自分の娘はどんどん年老いていくのに、自分は29歳の外見を保ったまま全く変わらない。変わりたくても変われない。

年老いないということが、アデラインを苦しめる。偶然すれ違う昔の友人が、全く老いないアデラインに驚く。苦し紛れの言い訳でその場を凌ぐが、20年、30年たっても29歳のままだと驚くよりも不振がられ、しまいには気味悪がられるだろう。

同じところに住んでいられなくなり、身分証を偽造して身分を偽りながら誰も知らない場所に移り住む。そうしなければ、たまたま身分を求められたとき、年齢と見た目とのギャップに別人いなりすます犯罪者扱いされかねないからだ。

唯一自分のことを知っているのは、娘のフレミングだけだが、その娘も年老いて施設に入るため遠くに引っ越すという。そして、親の自分より先に死んでしまうだろう。

善良な周囲の人をいつも騙し続けなければない。苦し紛れの嘘をつかなければならない。

いつ、過去の知り合いに突然声を掛けられるかと始終身構えていなければならい。

そんな気の休まる日がない毎日を過ごさざる得ないのは、年をとならないという奇跡の代償だ。

娘のとの関係

29歳のアデライン(外見だけだが)にママと呼びかけるフレミングは60歳を超えている。間違ってはいないが、ものすごく不自然な感じだ。

若い頃は姉妹、娘が29歳と超えたときからフレミングは姉になり、歳が開き始めるころには娘が母になる。世間体は。そしていまでフレミングを祖母と紹介している。そのたびになんともつらい気持ちになるだろう。

フレミングも母と一緒に過ごした時間が短くて悲しい思いをした。老けない母と一緒に住むと目だってしょうがないからだろう。

娘は一番の理解者だ。母アデラインが愛した人と一緒になれない事を不憫に思っている。

父がなくなってから、そして事故によって老いなくなってからの母の人生は、決し幸せと言えるものではなかったことを知っている。母には何とか幸せになったほしいと願っている。

エリスとの運命の出会い

100歳を超える、アデラインの知性と機転に引けを取らないエリスとの出会いがアデラインの運命を変える。

エリスとは一緒にいたい男性だが、過去の記憶がよみがえりエリスと別れる決意をするアデライン。

これを何回か繰り返すのだが、別れを思いとどまるのはいつもフレミングの存在だ。フレミングの一言で揺れるアデラインの心は再びエリスのもとへと帰る。

エリスの父との再会

息子が連れてきた恋人を見て思いっきり動揺するエリスの父ウィリアム。

息子が連れてきた恋人は、若い時愛し合ったアデラインに瓜二つだった。周囲に動揺を隠せないほどの衝撃を受けるウィリアム。このまま、エリスの家庭は崩壊するのではないかと思うほど不穏な空気が漂った。

ウィリアムは若い時アデラインに求婚しようとした。しかしアデラインは結婚指輪を準備しているウィリアムを見て会わずにその場を去ってしまう。このまま、ウィリアムと一緒になって、

年老いていくウィリアムと29歳のままのアデラインが生きていくには、ウィリアムも一緒に各地を転々としなければならず、年老いたウィリアムをみとらなければならいくなる。その覚悟が当時のアデラインにはなかったのだ。

しかし、エリスとの場合は一緒になる覚悟が付いた。娘フレミングの言葉のおかげだが。子供からの一言で目が覚める親は別に不思議ではない。的を射た助言をしてくれることは往々にしてある。フレミングもことアデラインの恋愛に関しては一番母の幸せを願っている立場からの言葉だからアデラインの心に響いてくるのだろう。

まとめ

全人類の年老いないという憧れが実際に起こった場合のリアルな人生が綴られている。

身分証と見た目とのあまりの違いに警察に不信がられる。しまいにはウィリアムが指摘したように、医療機関での特異な研究対象にされてしまい、もしそうなったら一生解放される事はないだろう。

外見が老化しないどころか、細胞も変化せず病気にもならないのだろうか。

不老不死の不死ではないが、不老だ。

事故以外では死ぬことはないと人生を謳歌するような単純なものでもない。

どんどん周囲の人々は年老いていき、自分は取り残された孤独な人生を歩まなければならない。

そこへ、エリスという男性との出会いが2度目の奇跡を招き寄せる。

アデラインは通常の人の2倍の人生を生きることになる。

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