映画《しあわせの隠れ場所》ネタバレ感想:不幸な家庭環境に育った少年の感動の物語

  • URLをコピーしました!

おとなしい少年マイケルが実はとんでもない能力を秘めていた。そして、その彼の能力を開花させたのは彼を引き取り、母親になったリー・アン。彼女の明るく前向きな性格が素晴らしい。

目次

《しあわせの隠れ場所》作品情報

原題:The Blind Side
公開年:2010年
製作国:アメリカ
上映時間:128分
監督:ジョン・リー・ハンコック
評価:80 

《しあわせの隠れ場所》あらすじ

 父親も知らず母親とも幼い頃引き離された黒人少年マイケル・オアー。

冬の夜Tシャツ1枚で歩いていたマイケルに一人の白人女性が声をかけた。

 彼女の名はリー・アン。はじめは憐みから彼に部屋の一室をあたえた。しかしマイケルの生い立ちからは想像できない清らかな心を持っていると知ると家族の一員として迎え入れることを決意する。そして彼の驚くべき身体能力がマイケルの人生を大きく変える。

《しあわせの隠れ場所》感想

マイケル・オアー

不幸な家庭環境で生まれ育ったマイケルの人生が、リー・アンと出会ってから一変する。

もしリー・アンに出会っていなかったら、彼の人生はいったいどうなっていただろう。

貧乏で父親も誰かわからず、母親の愛情も十分に受けられなかったマイケル。

しかも兄弟が12人とか、その人数も定かではないらしい。

里親に出されても、幾度となく母親の所に帰って来てしまったようだ。

成長してから周囲は不良ばかり、よくあの環境で純粋な心が保てたものだと思う。

でもリー・アンは、大きな体だが一人さみしくしているマイケルを憐れんで家に泊めた。だが彼の純粋な心が分ってからは家族の一員にまでしてくれた。

これもマイケルが育った環境からは考えられない純粋な心を持っていたからだと思う。

リー・アン・テューイ

見た目の印象は怖そうだが(いざというとき本当に怖いが)心優しい姉御肌。

こうと決めたら時には家族の了解もなしで突っ走ってしまう。

間抜けなアメフトのコーチに苛立ち、つい横から口をだすリー・アンがかっこいい。しかもその指導が的確ときているからコーチも文句の言いようがない。

金持ち同士の食事会でのシーン。マイケルの里親になったことに対して偏見の眼で見る白人女性たち。彼女たちはリー・アンが里親になったのは慈善事業とか世間に名を売るためとかそういう目的からとしか思わないのだろう。
しかし、その言われように腹を立てて席を立つリー・アンはやはり気持ちのいい性格だ。

リー・アンにとっての幸せはマイケルを里親として迎えたことなのだろう。題名の『しあわせの隠れ場所』のように、分からな人にはリー・アンの幸せが分からないのだろう。

そばかすのS・J(ショーン・ジュニア)

ショーンとリー・アンの息子。小学生。
またこのS・Jは小さいくせにしっかりしている。

マイケルにフットボールの指導をしたり、各大学からくるマネージャの交渉役もやるし本当に頼もしいチビだ。

ボーダー柄の新品のTシャツを着たマイケルを「でかい蜂」という突っ込みがいい。

ショーン・デューイ

妻のリー・アンを心底愛している物静かな夫。

しかし、レストランを80店舗以上経営している凄腕社長。

家庭の決定権は妻にあるが不満は全くないらしく、妻の幸せそうな顔が見れればそれで充分という素晴らしき夫。

お金もちで優しい夫、なんて理想的な旦那さん。

コリンズ・テューイ

ショーンとリー・アンの娘。

美人で自分の意思をしっかり持っている高校生。聡明で母親に似ている。

マイケルが一人机で自習するのを見て、周囲の目など意に介さずとマイケルの隣に移動するシーンが子気味いい。

母の影響を強く受け、差別や偏見には敏感に反応する。

《しあわせの隠れ場所》まとめ

リー・アンはマイケルの驚異的な運動能力に目をつけて、金持ちが里親を引き受けたのではないかと疑惑を持たれる。

リー・アンとしては思ってもいなかった疑惑を掛けられショックを受けるが、マイケルが調査員に返した返事が一番感動した。「僕の家族がみんな行っている大学だから」

大好きな家族が行ったミシシッピ大学だから自分もそこへ行きたいと思ったという。このマイケルの気持ちに疑念を持つことはだれもできないだろう。

この一言で十分。マイケルは家族を愛しており、リー・アンとショーンそして子供たちもマイケルを愛している。

リー・アンが夜寝る場所を求めて歩いているマイケルを見つけなかったら、マイケルの人生はどうなってしまっていただろう。運命の出会いとしか言いようがない。そしてその後の人生は、マイケルの純粋な心がもたらしたものだ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次