
作品情報
原題:Underworld :Awakening
公開年:2012年
製作国:アメリカ
上映時間:88分
監督:モンス・モーリンド
評価:78
《アンダーワルド覚醒》のあらすじ
ヴァンパイア、ライカンそして人類の三つ巴の戦いが始まる。
遂にというかようやく、人類は自分たちの日常の中に伝説の存在と思われていたヴァンアイアと狼男の存在に気付く。
しかも、両種族ともウイルスによって感染するのだ(咬みつかれることによって感染)。
ヴァンパイアとライカンの能力を奪おうとする人類が加わってり入り乱れる争いに。セリーンがその行方を左右する存在となる。
《アンダーワルド覚醒》ネタバレ感想
人類による粛清
遂にバレてしまった。いままで人類にその存在を隠し通して来たヴァンパイア族と狼男族。
何世紀にもわたって闘争してきた両種族の存在を知ってしまった人類は、恐怖に駆られて世界規模の大粛清を行った。
中世の魔女狩りのように、ヴァンパイアに対しては日中、家の中から引きずり出し太陽に光を浴びさせて焼死させる。ライカン(狼男)に対しては銀弾を撃ち込む。
情け容赦のない軍や警察をあげての一方的な殺戮が行われた。
これも、ヴァンパイアとライカンの始祖コルヴィナスがいなくなったからだろう。
巨万の財力を使って、コルヴィナスは今までヴァンパイアとライカンの闘争の痕跡を人類の目から隠し通してきた。
しかし、コルヴィナスが亡くなった今、両種族の存在が白眉のもとにさらされてしまった。
セリーンは相変わらず強いが、人間に対してもライカンと同じ様に手加減無用の情け容赦なく殺しまくる。人間は武器は持っているに入るが、ライカンと違って弱いのだから、無力化するぐらいで殺さなくてもいいのではと思っていまうのだが。
しかし、セリーンにしてみれば、愛するマイケルと自身の命を狙われた憎き人間は、それ相当の報いを受けるべきと考えるのが当然と言えば当然か。
セリーンとマイケルの娘
遂に誕生した。セリーンとマイケルの子「イヴ」。
セリーンは長老ビクターに咬まれてヴァンパイアとなった。しかも、始祖コルヴィナスの血も直接もらっており、普通のヴァンパイアとは違う特別な存在となっている。
かたやマイケル。彼はライカンの始祖ルシアンに咬まれライカンとなり、そのあとセリーンの血をもらってヴァンパイアにもなった始めての混血種。
この両者から生まれた娘だからどんな能力を秘めているのか全くの未知数だ。
今作でもその能力の全貌は明らかにされなかった。残念。
目は父親と同じで、姿は母親と同じヴァンパイアに変わる。
しかし、イヴは窮地に陥るとまた別の姿に変わるような気がするのだが。
マイケルが姿を消した今、セリーンの娘イヴは誰もが欲しがる存在となった。しかも、コルヴィナスの直系で混血種という最強のDNAを持つ唯一の娘だ。
ただ、潜在能力は母のセリーンを超えているが、戦闘の経験が少ないので、まだライカンとの闘いでもてこずるようだ。これが、経験を積んだ暁には地上最強の生命体になるのだろう。
地下に隠れ潜んでいた両種族
ヴァンパイアは人類の目を逃れて地下にひっそりと隠れていた。
以前のきらびやかな貴族風の思かけはどこにもない。
軍や警察の追及を逃れる為とは言え、地下に潜伏するレジスタンスのようだ。
かたやライカン。こちらも、地下に隠れ潜んで時々地上に現れては警察の銀弾を食らってやられいるだけかと思ったらそうじゃなかった。
バイオ企業のアンディジェン社を乗っ取ったのか、初めから作ったのかは分からないがその企業で新種のライカンを作り出そうと画策していた。
しかも、セリーンの娘の血を使って第一号は完成していた。
以前はヴァンパイアが圧倒的に優位かと思われていたが、ルシアンの陰謀に気付かづ多くの犠牲を出した。
今回もライカンの陰謀により新種のライカンが多数誕生していたら、世界は彼らのものになっていただろう。
陰謀はヴァンパイアの方が得意だと思っていたが、意外とライカンの方が次々と新しい策を練ってヴァンパイア族の上を言っている気がする。
何故か協力してくれる刑事
地下に潜んでいたライカンが殺人事件を起こしているとのことで捜査に乗り出した警察。
しかし一人だけ違う考えを持った刑事がいた。
以前その刑事の妻がヴァンパイアに咬まれたしまった。2年間周囲に隠し通してきたが、粛清のとき見つかってしまい白昼のもとに引きずり出され焼き殺されてしまった。
セリーンに協力的なのは奥さんがヴァンパイアになってしまったからだろうが、「ヴァンパイアが存在しなければ奥さんは死ぬことはなかった」と考えヴァンパイアを憎む方向へは行かなかったようだ。
でもそれは、ヴァンパイアとなった愛する妻と2年間過ごしたからだろう。昼は一切外出せず、二人で隠し通してきたのだ。たとえヴァンパイアとなったとしても愛する妻に変わりはなかったのだろう。
《アンダーワルド覚醒》のまとめ
結局マイケルは登場しなかった。最後に冷凍状態で出てきただけだ。そして、奥さんと子供を置いてどこかへ逃亡してしまった。
しかし、マイケルもセリーンと同じように目覚めた直後は12年間の記憶がなく混乱して、子供の存在自体も知らない状況だろうから仕方ないか。
セリーンが娘の見ているものが見えたように、マイケルも娘の目を通してセリーンの姿を見ているのだろう。であれば、セリーンを捜しすはずだが、どこへ行ってしまったのだろうか。
しかし、作品自体の時間が短くて物足りない。
ヴァンパイア族の指導者の息子とセリーンの絡みももっと見たかった。
アンディジェン社がセリーンの娘を使ってより強いライカンを作ろうとしているのは分かるが、具体的にどうするつもりだったのだろうか。