映画《コンスタンティン》あらすじネタバレ感想:ファンタジー・アクション

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《コンスタンティン》作品情報

原題:Constantine
公開年:2005年
製作国:アメリカ・ドイツ
上映時間:121分
監督:フランシス・ローレンス
評価:80

《コンスタンティン》あらすじ

 この世界は、天界・人間界・地獄界の3つに分かれている。そして、それぞれの世界には自由に行き来することができない。

 しかし、ハーフブリードという、天使と人間、悪魔と人間という中間的な存在がいて外観上は人間と区別がつかない。そして、ハーフブリードは人間界で生きている。

 主人公のジョンは、人間以外の存在を見ることが出来る。この能力を使って、人間界で悪事を働くハーフブリードを退治する悪魔祓いを生業としている。

 ジョンは少女に取りついた悪魔が人間界に侵入しようとしている現場に出くわす。互いの領界を犯さないという約束で成り立っていた世界の均衡が崩れようとしていた。 

 ジョンは協力者とともに、その均衡を何とか取り戻そうとするのだが、強力な別の力によってその協力者たちが次々と殺されていく。

《コンスタンティン》ネタバレ感想

ジョン・コンスタンティン(キアヌ・リーヴス)

 子供のころから普通の人には見えないものが見えるからなのか、ジョンは固い石のような心を持っている。 その見えないものとは悪魔。なぜ自分だけが見えるのかと悩み苦しみ、とうとう青年期に自殺を計るが生きかえってしまう。。
地獄界を知ったジョンはそれ以降考え方の本質が他の人と違ってしまい、より複雑な精神の持ち主となる。

 いつでもでも難なく依頼を平然とこなし、スリルを楽しんでいるように見える。

 人助けの為に悪魔祓いをしているのではなく、あくまで自分の為、神にいい印象を見せておけば、わずかでも天国へ行ける可能性があるかもしれなと、ただそれだけの為に誰もが関わりなくない闘いをしている。

 いつも自分だけが何故この力を持って生まれたのかと疑問に思いながら、しかし、彼の奥底には潜在する正義の心も持っている。

 ずいぶん自己中心的に見えるジョンだが、ラストでからの本心が明らかとなる。それはルシファーでさえも驚愕する自己犠牲だった。

 なんともカッコいい。冷静沈着で表情一つ変えずに悪魔と対峙する。

ガブリエル(ティルダ・スウィントン)

 天界のハーフブリー。人間と天使の中間的な存在。
大天使ガブリエルではない。
ティルダ・スウィントンは中性的で役にピッタリ合っている。
 人間の姿をしているが、常人離れした力と背中に巨大な(天使のようなちっちゃな羽ではなく)鷲の翼を巨大化したようなやつが生えている。この翼はいつでも出し入れ(見せたり隠したり)可能できる。そして彼(彼女)はいつでもどこでも突然現れる。

 天使の翼は白っぽいイメージがあるが、ハーフブリードの翼は内側が白で表面は黒っぽい。そして感情によって翼の表情が変わる。

 ジョンに対してはいつも冷淡だ。ジョンの余命が1年なのは日ごろのタバコのせいだとつき放つ。
 せっせと悪魔祓いをして改心しているところを見せようとするジョンに対していくら努力しようが無駄だと思っている。

 悪魔の息子アモンを手引きしたのはガブリエルで最後には神の怒りを買い破滅する。自業自得でしかない。

 背中の巨大な翼が焼け焦げた姿になっても心は毅然としていようとする姿が哀れで可哀想になってくる。この後、ガブリエルは人間として一生を終えるのだろう。

ルシファー

  悪魔。堕天使。
 ひょうひょうとした外観の奥に邪悪さを秘めている。
 本気で怒らせると相当恐ろしいのだろう。

 簡単に地獄界の住人を天界へ移動できる。こいつの能力は底知れない。

 ジョンとのやり取りが面白い。真っ白なスーツに足元ははだし。ほんの少し宙に浮いている。最後にはジョンにしてやられるわけだが、ジョンを迎えに来る日が少し(悪魔にとってはほんの少し)伸びただけと楽しみを先延ばしして楽しんでいるようにも見える。

出番が少ないのが残念。

ハーフブリード

  人間界に干渉するために両界から送られてくる天使と悪魔の中間的な存在。 

 面白いキャラだ。天使でもなく人間でもない。悪魔でもなく人間でもない。天使よりと悪魔よりの双方に存在する。しかも天使ほどではないが人間からしたら常人離れした力を持っている。

 このハーフブリードの存在でこの作品はより面白いものになったと思う。天使とか悪魔とかは強烈過ぎて人間の世界に登場してもあまりにも現実離れした神話世界の物語になってしまう。しかし、人間よりのハーフブリードが人間界に密かに存在していると思わせるおかげで現実味が増してくる。

地獄の世界

 地獄の映像が圧巻。『不気味なオレンジ色の世界』、すべてが燃えている、灼熱の地獄というにふさわしい世界。現実の世界に核爆発が起きた直後のような、熱風吹きすさぶ荒れ狂った景色。世界が熱波で赤くそまっており、あらゆる物質が砂状になって飛ばされている。

 なんとも禍々しく、しかも餓鬼どもが集団で襲ってくるすさまじい世界だ。

 その地獄界へジョンは自由に行き来できるだからなんともすごいとしか言いようがない。

《コンスタンティン》まとめ

 現代世界に天使と悪魔が介入しようとしてくるが一般人には認識できないという面白い設定になっている。
 想像や神話の世界だがジョンという存在によって現実味を増していて、個性的なキャラクターの登場により一層面白い作品となっている。

 

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