
《ラブ・アクチュアリー》作品紹介
原題:Love Actually
公開年:2003年
製作国:英、米、仏
上映時間:136分
評価:78
9つのドラマが同時進行で進む、ロマンティックコメディ。
ロックスターとマネージャー
あらすじ
ビリー・マック:ロックスター
ジョー:ビリーのマネージャー
落ちぶれたロック歌手のビリーは、自身の過去のヒット曲の焼き直しに乗り気がしない。歌詞の一部に無理やり「クリスマス」の言葉を入れて再出発しようとするが・・・
ところがクリスマスが近づくにつれて徐々にテレビ出演も増え、暴言や過激な行動が視聴者に受け始めて・・・
感想
ビリーはいくつになってもロックスターだ。テレビの生出演では、マネージャーのジョーがモニター越しにいつもハラハラしながら見ているのがおもしろい。
ビリーとジョーの二人のコンビがいい。ビリーは表に出てやりたい放題。ジョーはそんなビリーをいつも脇で支える女房役に徹している。
そんなビリーだが、クリスマスの日に自分の一番大切な人は誰かということにようやく気付く。周りにいる綺麗な女性や若い女性ではなく、今まで長年一番近くで自分を見てくれていたビリーだと。
この映画のテーマは「愛」だが、スターとマネージャー(ぽっちゃり系の男だけど)との「愛」もいいじゃないか。
友人の結婚式でサプライズ
あらすじ
ピーター:新郎
ジュリエット:新婦
マーク:ピーターの友人
マークは友人ピーターの結婚式でサプライズを実行して大いに盛り上げる。しかし、友人の新婦ジュリエットにはなぜかよそよそしい。夫の友人と仲良くしたいジュリエットだったが・・・
感想
三角関係だが、てっきりマークが友人のピーターのことが好きなのかとおもっていたら、そうじゃんかった。ちょっと勘繰りすぎた。
それにしてもジュリエット役のキーラ・ナイトレーはやっぱり綺麗だ。ラストのジュリエットがマークに対して、夫には内緒のクリスマスプレゼントをあげるシーン。これぐらいはマークにしてあげてもいいだろうという気持ちになる。
マークも辛かったのだから。友人と会うときは、いつもそばに自分の好きな人がいる。しかもそのひとは自分じゃなくていつも友人の方を向いている。絶対に自分の気持ちがばれてはいけない。隠し通さなけらばならない。このせめぎあいの気持ちの中で、一生の宝物にしようとひそかに撮影した結婚式のビデオをジュリエットに見られてしまい、しかも自分の気持ちもばれてしまった時のお互いの気まずさ。
でもクリスマスの日には勇気を出して友人の家に行ったおかげで最高のクリスマスプレゼントをもらった。
英国首相と秘書
あらすじ
デイヴィット:イギリス首相
ナタリー:首相の秘書
英国首相のデイヴィットは初めて首相公邸で出会ったナタリーに一目ぼれ。ナタリーも若い首相に好意をいだく。
来英したアメリカ大統領がナタリーにちょっかいを出している場に出くわしたデイヴィットは、後の記者会見で、今までの態度を急変してアメリカに対し強硬姿勢に転じる。
感想
これまでイギリスはアメリカは大国、イギリスは小国だからとアメリカに対して弱腰な外交を展開してきたが、突然手のひら返しのような首相の発言に、周囲のスタッフや国民が驚きと同時に賞賛を送った。
おもいきり公私混同の首相だが、それを分かっているのはアメリカ大統領とナタリーだけだし、みんな喜んでいるようなのでこれでもいいか。
ラストは、ナタリーに告白しようと自宅に訪ねるが、分かっているのは地区名までで正確な住所がわからないときている。急がないとクリスマスが終わってしまうというのに、端の家から1件ずつ家庭訪問することに。なんて悠長な。どうせ公私混同しているのだし、国家情報機関MI6でも使って、一発で調べればいいのに。
でもナタリーの家はすぐに見つかる。そして、ついに首相専用車の後部座席でナタリーに告白というその二人の間には、タコの着ぐるみを被った男の子が座っている。笑ってしまった。
作家と家政婦
あらすじ
ジェイミー:作家
オーレリア:家政婦
作家であるジェイミーに大家から新しいポルトガル人の家政婦を紹介される。しかし、お互い言葉が通じない上に、オーレリアが控えめでおとなしい性格なので意思疎通が難しい。
そんな時、オーレリアの不注意で出来上がった大量の原稿が池に飛び散ってしまった。ジェイミーが止めるのも聞かづオーレリアは服を脱ぎ始めて池へ飛び込む。
感想
物静かでまじめなオーレリアが突然向こう見ずにも池に飛び込んでしまうのを見て、別の一面を発見したのだろう。意外性や新しい発見があると人は引き付けられる。
しかし、なぜ告白しないまま二人は別れてしまったのだろう。チャンスはいくらもあっただろうに。
最後の、ジェイミーが結婚の申し込みをしようと、ポルトガル人街のオーレリアの自宅を訪ねるが、オーレリアは仕事に行っていて不在。それじゃと、父親は仕事場へと案内してくれるが妹もそのあとからジェイミーついて来る。そしてそのまた後ろには近所のポルトガル人が続々と増えていく。中にはジェイミーがオーレリアを殺しに行くとデマを流すやつま出てくる始末。このシーンは賑やかで、ウキウキしてくる。そしてついに大勢の面前と生演奏で愛の告白。心温まる気持ちになる。
ハリー夫妻と別の女
ハリー:デザイン会社社長
カレン:ハリーの妻、デイビット(イギリス首相)の妹
ミア:デザイン会社勤務
デザイン会社社長のハリーは社員の魅力的な女性ミアに誘惑される。ミアの言うがままにダンスをしたり、プレゼントを買ったりと。しかし、ついに妻のカレンの知るところとなり。
感想
いくらすぐにプレゼントが欲しいといわれたからと言って、カレンと一緒に別の女性ミアのプレゼントを買うとは。ハリーも度胸がいいというか向こう見ずというか。買っているところを見られたら一発でばれるだろうに。どう言い訳するつもりだったのだろう。
しかし、プレゼントを事前チェックしたカレンにばれてしまう。実際にもらったプレゼントとジャケットのポケットに入っていたプレゼントが違っていたため。カレンは心の中で動揺しながらも何気なくその場を離れて寝室でこらえきれずに泣き始める。健気なカレン。
子供たちの前ではせっかくのクリスマス発表会の日に、動揺した姿を見せたくないと必死でこらえる姿がかわいそう。
しかし、カレンは発表会が終わってハリーを問い詰める。やはり、こういうことはカレンのように少しでも早く夫を問い詰めて決着をつけないといけない。知ってしまっても黙っていて、ずるずると時が過ぎてしまうままにしておくのは一番いけない。早ければ早いほど夫、もまだ深入りしていない可能性があるのだから、少しでも早く問い詰めた方がいい。
でも、浮気性の夫の性格はなかなか直らないものだが。
義理の父と11歳の息子そして片想い
あらすじ
ダニエル:義理の父
サム:母を亡くした11歳の少年
ジョアンナ:サムの片想いの相手
母親が死んで部屋に閉じこもったばかりの息子サム。毎日悲しみくれているものと義理の父親が1対1で息子の心の内を聞いみると・・・。
サムはてっきり、悲しみみくれていると思っていたら、誰もがそう思っていただろうが、なんと、サムは同級生に片想いをしていて、しかも彼女ジョアンナは自分のことが全く眼中にないという。しかも、すぐにアメリカに行ってしまうというサムにとっては大問題が起きていた。
感想
サムも男だ。母親の死より、片想いの方がツライ?のだ。
ダニエルのアドバイスも大雑把だが、サムも意外と単純だ。彼女にいいところを見せればいいと。そして、考えた末たどり着いた結論は、ドラムでジョアンナにカッコいい所を見せればいいと。なんて純粋で無垢。ところがサムは母親譲りの音楽的特別な才能を発揮するのだが結局告白できず彼女とは別れてしまう。ジョアンナが旅立つ日にサムは空港で職員の大人たちの目をかいくぐり、運と機転で厳重な警備を突破する。そしてその苦難を乗り越えてき自分に会いに来てくれた情熱に惹かれたのかジョアンナの眼中にようやくサムが入った。よかった。
夢見る女性とその相手
あらすじ
サラ:デザイン会社勤務(ハリーの会社)
カール:サラの思い人
ハリーのデザイン会社で働くサラは、同僚のカールにぞっこん。社長のハリーからカールもサラに気があると聞かされアタックを始めるが・・・
感想
お互いに惹かれあっているサラとカール。遂にサラの部屋へ迎え入れ大事なところで携帯のベルが鳴り響く。カールをほっぽって携帯に出るサラだが、その間カールは一人ベットの上でただ待つだけ。電話の相手は精神に障害がある弟だという。身内は姉の自分しかいなく、そのため頻繁にサラに電話をかけてくる。そして、いついかなる時でもサラは電話に出なければならないらしい。なんとも大変な状況の中で、カールの熱も冷めてしまい、二人の関係も会社の同僚の関係に戻ってしまった。
ハッピーエンドにならなかったドラマ。これよりも、この後のドラマの方こそがハッピーエンドにならなくていいと思ったのだが。
独りよがりな男
あらすじ
コリン:ケータリングスタッフ
コリンは自分が持てないのは、周りにイギリス女性しかいないからだと、勝手に解釈して、アメリカへ渡る。避妊具でカバンをいっぱいにして。
感想
アメリカの女性はイギリス男に弱いのだろうか。イギリスではそのような迷信?噂があるのだろうか。コリンの考えはイギリス男がアメリカへ行けばモテモテだという。
てっきり、コリンはアメリカへ行って、身ぐるみはがされてみじめな姿でイギリスの空港に戻ってくるものとばかり思っていたら、予想外にも本当にもてていた。
これではアメリカ人は怒るだろう。
SEXシーンの撮影現場にて
あらすじ
ジョン(ジャック):スタンドイン俳優
ジュデイ:スタンドイン俳優
シーンを追うごとに二人の撮影シーンが過激になっていく。
感想
SEXシーンの撮影現場での二人の会話だけだが、卑猥な会話ではなく喫茶店でのカップルの会話みたいだ。
撮影中もジョンは彼女を気遣って、たわいもないおしゃべりで気まずい雰囲気を打ち消そうとしているやさしさに、ジュディも惹かれたのだろう。
でも、いくら仕事とはいえ自分の彼女の裸をスタッフに見られて平気なのだろか。
《ラブ・アクチュアリー》まとめ
9つのドラマが並行して進行していく中で、一つ一つのドラマが特に複雑な内容でないのが救いだ。しかも、一つの映画で複数のドラマを見れるのは得したような気分になる。そして、笑わせてくれたり、ほっとしたり、悲しかったり、嬉しかったりといろんな感情を惹き起こさせてくれた。
しかし、登場人物が多すぎて、しかも9つのドラマの主要人物が別のドラマにも出ていたり、もしくは関係性があったりとそっちの方へ気がいってしまって混乱した。
9つもいるのだろうか。5つか6つぐらいでいいのでは。